可惜夜

だいたいゲームのこと

HHKB studio を衝動買いしてまあいい感じだけど、なんかインフルエンサーに踊らされた気がして釈然としない。

タイトルなげーよ。
というわけでタイトルでオチてます。少々ネガティブ寄りな感想です。

乗せられて買った感がある。

買っちった、とゆるキャンのしまりんみたいに衝動的に買ってしまいました。HHKB studio。
ちなみにこれまでのキーボード歴はFILCOのメカニカル(赤軸)とREALFORCE for Mac の静電容量式、外付けのThinkPadのキーボードで、何気にHHKBは初めてです。
そういわけですので、HHKB独特のキー配置についてはまだ慣れていないのでノーコメントで。
ちなみに今回買ったのはJIS配列です。コードも書くけど、日本語を書く機会の方が多いし、以前US配列にも挑戦してみたけど、どうにも馴染めなかったというのが理由です。
環境は職場ではwinows、自宅ではMacWindowsの併用といった具合です。

44000円の価値はあるか?

ねえな。

44000円、ちょっとした旅行に行ける金額よ。なんならこのご時世なので金沢あたりに観光旅行したり北陸の物産展とか行ったほうがちょっとした功徳を積めるんじゃないの?となってしまうくらいの値段じゃないですか。

結論としてはこんな具合です。

いやだって、4万円代だよ? キーボードに? REALFORCEやType-Sのような静電容量式のお高いやつでも3万円台が限度だったし。

プロモーションがなんかアレ

44000円もするキーボードを衝動買いしたはいいものの、手元に届いた今になってから、なんか釈然としないものが出てきました。

https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2310/30/news089_2.html

というのもHHKB studioが発表されてからのプロモーションがサムい。インフルエンサーやらVtuberやら青バッジ持ちアルファツイッタラーを称えて僕たちみんな仲間!気に入らねえ奴にはスクショ晒して毒マロ投げてやろうぜ!的な「一億総内輪向け」の令和のインターネットに乗せられた感じで。
だいいち、インフルエンサーに選考配布した上で、配られた側としてはHHKB Studio最高としか騒げない忖度が発生しているのでしょうし。

それと自分はインフルエンサーという称号を<烙印(スティグマ)>としか捉えれないので。

手に入りにくい状況にも乗せられてしまったようにも思い返しています。「いいものそうだしいつか買おうかなー」とのんびり構えているつもりでしたが、入荷する度に割高でメルカリに横流しされれば、一時期のPS5みたいにレア感が出て「早く買わなきゃ」となってしまうものです。

打鍵感

ちゃんとツールとして見ると、打鍵感はとてもいい感じです。

独特スココ感は、ワァ……! 静電容量式! メカニカルなの打ち心地は静電容量式! 感触としてはREALFORCEよりも気持ちちょっと固めかなというぐらいでした。

スイッチ軸はHHKB studioのためにあつらえたリニア式という特別な軸のようです。
格付けチェックで「どっちが静電容量式か」というクイズが出たら、ガクト以外全員不正解になるってくらい静電容量式に近い打ち心地です。ベテラン女優が「これは静電容量式ですね。PFUの歴史を感じられます」とか恥知らずなこと抜かしている一方で、ガクトが「確かに静電容量式に近づけてはいるけど、この僅かなリニア感……メカニカルの感触だね……」って言ってそう。。ところでガっくん、スピンドルの件どうなったん?

カチャカチャ音も無く底打ち音も小さいので、職場で使っても打鍵音で周りに迷惑にならないと思います。これはキートップの素材によるものかもしれない。
800gの重量で持ち運びには不便ですが、自分はそもそも持ち運ばないし、ガシガシ打ち込んでも安定すると考えています。
でもここまでならやっぱり3万円くらいの価値しか感じられないなー。だったらType-Sでも十分だったかなーって具合です。

黒ぽっちはそれ以上でもそれ以下でもなく

「ただ打鍵感が良い」ってだけで鳴り物入りでリリースされるわけがなく、その他の機能でラグジュアリー感を出していますね。というか、HHKB sutdioはここからが本領みたいに宣伝されてますが、正直肩透かしです。

ラグジュアリー感漂う公式サイト

ThinkPadでおなじみの梅干し(正式名称ポインティングスティック)が付いております。ThinkPadじゃないので黒ずんだ梅干しですが。
そしてキーボード下部に備わったマウスボタンがなかなかいい感じです。
作業しているとマウスカーソル動かしたいけど、ホームポジションから手を動かしたくないという微妙な距離感というものがあると思うんですよ。そういうもんなんですよ。
ノートパソコンなら横に置いてるマウスまで手を動かさずに、キーボードの手前側にあるトラックパッドホームポジションをある程度保ったままマウスの操作をしたいと思う時があるんですよ。
そういう時にこの黒ぽっちが便利。
無きゃ無いでいいけど、あれば便利で痒い所に手が届くという都合の良い存在です。
でもこれがあるから、Type-Sより1万円近く高い44000円の価値になりえるかどうかは別です。

まあここまでは良いと言えるのよ、ここまでは。

一番の不満点

ジェスチャーパッド。お前なんなんだ。HHKB studioのラグジュアリー感を担っている柱のひとつとされていますが、今夜はもうこのジェスチャーパッドの文句だけでワイン一本空けられる勢いです。
キーボードの側面部はトラックパッドになっており、そこに指をつつーっとやるとあてがわれた操作ができるというわけなのですが、こいつの感度がよろしくない。キーマッピング変更ツールやショートカットで感度を変更できるけど、それにしてもいまいちです。
その上、ちょうど手のひらが触れるか触れないかの位置に横方向パッドが存在しているものだから、操作が暴発して地味にイライラさせられます。
この時点でもう返品考えちゃった。なんのためのジェスチャーパッドなのか。
このジェスチャーパッドでおそらく値段が1万円分くらい上乗せさせられている。大して使えないのに。

接続方式

これも結構微妙。USB接続とBluetooth接続に対応していて、Bluetoothは接続先を4つ記録させることができます。
どういうわけか基本的にデフォルトの接続がUSB接続になっており、電源をONにしたらいちいちショートカットでBluetoothの接続先を切り替えないといけない仕様になっています。またスリープ状態から再起させた時に何らかの拍子でBluetooth接続が解除されることがままありました。こうなったらいちいち電源を入れ直さないとならないです。
こういった点も地味に面倒で不満点になりますね。

その他

キーマッピングツールはまあまあ便利。ただ設定変更とファームウェア更新の際は有線接続でなければならない。無線接続がBluetoothなので、これは仕方ないと思うけど。
プロファイル変更は、windowsMacとの両方を使っていれば重宝すると思う。他にもPhotoshopなどの特定のアプリ用にガチガチにショートカットで固めることもできるようだけど、
そもそもHHKB独自のキー配置がMacを意識していていて、

まとめ

打鍵感:最高
黒ぽっちとマウスボタン:あったらあったで便利。なくてもキーボードの前にトラックパッド置けば代用できるという程度。
ジェスチャーパッド:もはや忌子。こいつのせいで多分値段が張ってる。お前はなんなんだ。
その他:キーマッピングとプロファイルは使いこなし方次第。接続方式はぐだぐだ。

結論

REALFORCE R3で良かったかなー!!
もしくははHHKBで尊師スタイルに挑戦するならTpye-Sかで良かったかなーと後悔の気持ちがなきしにもあらずです。あとプロモーションがサムい。インフルエンサーたちの内輪ノリの騒ぎがきっつい。
総じてモノは良いのだけれども、果たして44000円の価値はあるのかなーといった具合です。

限りなく静電容量式の感触に近づてホットスワップできるメカニカルキーボードで、それ以上も以下でもないです。
これで静電容量よりもコストを下げた、2万円くらいのHHKBブランドのエントリーモデルというのなら全然買いだと思います。でもそうでないのでコスパはよろしくないです。
黒ぽっちに関しても「無きゃ無いで手前にトラックパッド置けばいいし……」になるし、
というか定価4万円で4000円は消費税分なのですね。許せねえよ消費税。

とはいえ打鍵感の良い高級キーボードとしては良いものには変わり無いので使い倒して44000円取り戻したいと思います。
でもなんか釈然としないんだよなあ。
いつか買おうとは考えていましたが、入荷したそばから売れていく事態で、メルカリに舐め腐った転売価格で流される始末でした。こういう「早く手に入れなきゃ」という空気感や熱にほだされてしまった感もあります。

あとHHKB配列

HHKB童貞だったので、独特の配列に日本語英語切り替えがESCキーの位置に無いのがすごい違和感でしたが、ここはキーマップツールで対処しました。
でもやっぱりこの独自の配置に慣れておいたほうがいいんでしょうかね。そのあたりどうなんですかね、古参のHHKBユーザーのみなさん。
あとなんかHHKBのJIS配列とUS配列の優劣が宗教戦争みたいになってて怖い。

とりあえず「元取るために使い倒さなきゃ」とモチベーションというか、焦燥感みたいなものは生まれました。これはこれで良いことかな?